一善がみなさまと一緒になって考える「コロナ後のあたらしい 葬儀のかたち」
コロナによって簡素化された葬儀。
その結果弔うための時間が削られ、葬儀後ご遺族の心の中になにか消化しきれないままの気持ちが残ってしまう。そのことについて前回触れました。
コロナが落ち着きを見せ以前の生活に戻りつつある今は、どのような葬儀をするべきなのか、どう葬儀に参列したらいいのか多くの方が戸惑っているように感じられます。
そして、そんないまだからこそ「丁寧に弔う」ことの大切さが意識され始めているのかもしれません。
丁寧に弔う、それはどういうことでしょうか?
故人をゆっくり偲ぶこと、ご遺族がきちんとグリーフワーク(※)を行なうこと。
時間をかけて故人の死を受け入れ、時を経ても後悔しない、納得できるお見送りすること。
それが丁寧な弔いと言えるのではないでしょうか。
さらには、残された者が生きることや愛することの大切さを再認識し、思いやりのある生き方をすること。きっとそれこそが亡くなった人への最高の弔いになるはずです。
もしかしたら私たちは4年余りのコロナ禍を経て、弔いの本来の意味を再び取り戻そうとしているのかもしれませんね。
※グリーフワーク:近しい人を亡くした人が,その悲嘆を乗り越えようとする心の努力。死別に伴う苦痛や環境変化などを受け入れようとすること。喪の作業。