葬儀は、簡単から丁寧へ|コロナ後のあたらしい 葬儀のかたち Vol.7

これまで6回にわたってお送りしてきた「葬儀は、簡単から丁寧へ|コロナ後のあたらしい 葬儀のかたち」。最終回の今回は「葬儀後の時間の過ごし方」について。
 


前回、葬儀前夜の過ごし方、通夜の大切さについて触れましたが、やはり葬儀後の時間の過ごし方も大切になってきます。
 
葬儀が終わっても、ご遺族の心にはまだ悲しみの感情が当然残っています。そんな状況で、すぐに通常の生活に戻ることは難しいと思います。
一日できれば数日、静かに考え事をする時間を持っていただくことをおすすめします。
 
故人が息を引き取ってから起きたこと、そしてその時の自分の感情。
葬儀準備から参列者お迎えまでの流れ、葬儀中のこと、そして火葬。
家族や親族の表情、参列者のお言葉も頭に蘇ってきます。
 
空に旅立った故人はいまなにを思っているだろう、そんなことも想像します。
 
そんな時間をつくることで、弔うことの最初の区切りをつけることができ、完全に悲しみは癒えなくとも、故人のいない人生の始まりを迎えることができることでしょう。
 

今後も社会が変化し、多様化していくなか、葬儀の形式も変化していくことが予想されます。しかしそういった中でも、亡くなった方を偲び、故人の愛情を感じることの大切さは変わらないはずです。
 
自分自身や周りの人たちの気持ちをしっかり受け入れ、思いやりのある生き方をすることこそが、亡くなった方に対する最高の弔いになるのではないでしょうか。

 

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